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骨粗鬆症の薬(ビスホスホネート製剤)のおはなし

近年、高齢者、時に閉経後の女性に多く見られる骨粗鬆症が問題になっています。骨折しやすくなるため、大腿骨頭の骨折により寝たきりになってしまったりするからです。そこで、その予防としてカルシウム剤やビタミンDなど様々な薬がもちいられてきました。今回話題にしますビスホスホネート製剤もそういった薬のひとつです。
この薬は骨粗鬆症対策としてはとても良い薬なのですが、歯科では困ったことが起きてしまいます。骨の傷が治らないのです。全身の状態や、飲んでいる期間によりますが、骨に損傷を与えるような治療(例えば、抜歯、インプラント、移植など)をしてしまうと、傷の治りが遅くなるか、最悪の場合治らずに骨が壊死してしまうのです。実際にそれで苦しんでいる患者さんは全国にいらっしゃいます。そこで、骨粗鬆症の薬を飲んでいる方は、それが何であるか、いつから飲んでいるかなどをご自分で把握して、歯科医に伝えてください。分からない方は処方してくれた医師や薬剤師の方に必ず確認してください。
また、この薬は骨粗鬆症以外の方にも使用されています。悪性腫瘍(いわゆる癌)の骨移転の予防です。その場合は飲み薬ではなく点滴で行われることが多いと聞いています。心当たりのある方は、ぜひそれらを確認しておいて下さい。そして、これから飲む事になる方は、ぜひその前に歯科治療を受けておくことをお勧めします。 。

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